1.できることをすべてやっていますか?

最近「人手不足で全く人がこなくて困っている」という話を本当に多く聞くようになりました。しかし、実は求人対策といえば「ハローワークに求人票を出す」以外のことをやっていないことが往々にしてあるものです。良い人材を自社に迎えたい、と本気で思うのであれば、「できることはすべてやる」ぐらいの気持ちでないとなかなか良い人材を採用することはできません。

  • 従業員や取引先に紹介をお願いする。
  • 求人票を持って学校の進路指導部を回ってお願いをする。
  • 求職者にアピールできる社内制度を導入する。(人事評価制度、時差勤務、短時間勤務、在宅勤務制度、出産時休暇制度、資格取得支援制度、新入社員指導員制度、メンター制度、など)賃金や休日等の労働条件の向上は難しい場合は資格取得やキャリアアップにつながる制度でもよい。
  • 自社ホームページに「採用情報」を出す。
  • 求人専門の検索エンジンに登録する。
  • ブログやSNSを積極的に更新する。

などなどの施策が考えられます。繰り返しになりますが「できることはなんでもやる」くらいの気持ちで求人活動に取り組む姿勢が大事です。

2.求人票の改善

(1)事業内容等をくわしく書く。

とはいえ、やはり中小企業にとって最もなじみがあり応募が期待できるのはハローワークの求人票です。事業内容、会社の特徴欄、仕事内容、特記事項、備考欄などの文章を工夫してみてはいかがでしょうか。人手不足の時代にもかかわらず、求人票の記載事項を工夫していない、スカスカの求人票はまだまだ多いものです。実際の求人票例を見てみましょう。次の例は、建設現場の足場の組み立て解体を行っている会社の求人票の事業内容欄を比較したものです。

【A社】
「建設足場の組立・解体・補助」
「足場機材の清掃・整備」

【B社】
「仮設工事・建築工事・土木工事の施工。外壁、メンテナンス工事。住宅等の低層や集合住宅を主に、足場の組立解体やその他様々な仮設工事の施工、環境備品等のリースを行っている会社です。」

いかがでしょうか?いまだにA社のような書きぶりの求人票が多くみられます。B社の方は業務内容がより具体的になっているため、自分が働く姿がイメージしやすくなっています。また、環境備品等のリースという建築工事以外の分野の仕事も手掛けて会社であることがわかります。

(2)静止画像で会社の雰囲気を伝える

求人票は文字ばかりで堅苦しい、とお思いではないでしょうか。実は、求人票には画像を最大10枚まで登録することができます。この画像はインターネットではみることはできませんが、ハローワークに設置されている端末では見ることができます。
ホームページのコピー画像や会社の製品、ロゴマークなどを登録している会社が多いのですが、求職者が知りたいのは「会社の雰囲気が悪くないだろうか」「一緒に働く人はどんな人たちなのだろうか」といったことです。

  • どのような人と一緒に働くかわかる写真(画像掲載される従業員の同意は必ず得ておくこと)
  • 働いている様子がわかる写真(できれば、多くの人と一緒に写っているもの)
    例:仕事をしている姿で顔だけカメラ目線で笑顔、研修中の写真、打ち合わせ中の写真など
  • 社内イベントの写真 

    また、会社パンフレットなどをスキャナー画像で読み込んで登録している会社や、パワーポイントで作成し、プレゼン資料のような形でアピールしている会社もあります。求職者登録していなくても、ハローワークに行けば誰でも端末操作して求人情報を見ることができます。静止画像が登録されている求人票には、事業所番号の横に(静)と記載されています。できればハローワークに足を運んで、他社がどのような画像情報を登録しているかみてみてはいかがでしょうか。

    求職者は賃金や休みといった労働条件だけでなく、「担当の仕事がうまくできなかったらどうしよう」「一緒に働く人がイヤな人だったらどうしよう」といった様々な不安があります。これらの不安をできるだけ払拭する、という視点で求人票を作成してみてください。

3.自社ホームページを充実させる

応募検討している求職者は必ず会社名で検索して「会社のホームページ」を見ています。ホームページの有無と会社の良し悪しは必ずしも関係がありません。しかし、こと求人となると、やはり自社のホームページがないというのは不利になります。また、ホームページがあっても、デザインや内容が貧弱であった場合も不利になる可能性があります。したがって求人のことを考えると、ある程度きちんとしたデザイン・内容のホームページを作っておくべきでしょう。(スマホ対応は必須です。)

さらに、自社のホームページで採用ページを作成し、求人票でアピールしきれなかった会社の理念、考え方、従業員に求める能力や価値観、職場の雰囲気やどんな人と働くかを伝える写真、実際に働いている社員の話など掲載するのです。応募を検討している求職者であれば必ずみてくれます。特に社長の顔写真は必ず掲載しましょう。社長本人の顔写真が掲載されることにより、信頼感が増します。また、よくやりがちな失敗に、きれいな素材画像ばかりでホームページを作ってしまうことがあります。素材画像ばかりだとホームページが嘘っぽくなりますので、実際のオフィスや工場の写真を掲載するといいでしょう。写真はいい写真を厳選してください。

以上、すぐに取り組める求人のアイデアをご紹介してまいりましたが、究極的には「魅力的な会社をつくる」「従業員がついていきたいと思う経営者になる」「しっかり利益をだしてしっかりした給料の出せる業績を確保する」ことが重要です。そのためにも働き方改革に取り組み、求職者に選ばれる「良い会社」「良い職場」を目指していきましょう。
(参考文献:「ハローワーク採用の絶対法則」五十川将史著、誠文堂新光社「小さな会社だからこそできる求人大作戦」糟谷芳孝著、自由国民社)